倉庫88:北海道特急乗り倒しツアー(前編)

  今回は、飛行機で往復する旅になります。私が飛行機嫌いなのは言うまでもありませんが、コストパフォーマンス的に、700km以上の移動をするのであれば飛行機の方が圧倒的に早くて安いですので。のんびり旅であれば18きっぷかフェリーで行くところですが、9割方仕事という旅なので、。
  北海道へ行くなら、バニラエアがとにかく安い。便を選べば、成田から新千歳まで6000円前後で行けます。座席は狭いですけどね、所詮は1時間少々のフライトですから。
  新千歳空港内の立ちそばが閉店していたので、現状、新千歳で北海道入りしてから一番近い駅そばは苫小牧「Cafe駅」ということになります。軽く一杯いただきましょう。「Cafe駅」名物のホッキそばです。
  トッピングはホッキ貝なのですが、内地の人間が見るとちょっとドキッとするかもしれません。先端が黒いんですね。内地で見るホッキ貝は、先端が赤いものばかり。これは、熱が加わっているかどうかの違いです。生だと、ホッキ貝は黒いんですね。右の写真では一部赤くなっていますが、これはつゆの熱で変色した部分です。
  北海道苫小牧市は、全国一のホッキ貝水揚げ量を誇る街。「Cafe駅」では、ホッキそばのほかに、ホッキカレーも扱っていました。こちらも食べておくことにしましょう。ビジュアル的には、ホッキがあまり目立たないですね。食べてみると、グニュッとした食感が特徴的なのですが。こちらも、生(半生だそうです)のホッキ貝を使っています。煮込んであるわけではないので、カレーの上から乗せるようにした方が、見栄えが良いような気がしますが。
  さて、遅くなりましたが、今回の旅の相棒を紹介します。青春18きっぷや北海道東日本パスのシーズンではなかったということもあり、今回は北海道フリーパスを使ってみました。26230円ですからそこそこいい値段なのですが、特急に乗れるのがありがたいです。北海道では、札幌近郊を除いて普通列車の便が悪く、また非電化路線が多くて普通列車はノロいので、特急がたいへん重宝します。連続7日間有効なので、1日4000円くらい乗れば元。ちなみに、普通に切符を買って札幌・苫小牧間を特急で往復すると、5160円です。元を取るのは、楽勝ですね。
  というわけで、今回は北海道内を走っているすべての特急に乗ってみよう! というサブテーマを掲げることにしました。手始めに、北斗9号で苫小牧→札幌。エンブレムがなければ、普通列車かと思ってしまうようなフォルムですね。なお、たとえば「北斗」と「スーパー北斗」のようにスーパーが付くかつかないかは、区別しないこととします。でないと、完乗できそうにないので(笑)
  札幌に着いたら、大通りまで歩いて、名物の立ち喰いそば「ひのでそば」で天玉そばをいただきました。とっても古典的な一杯です。東京では、(特に駅構内では)なかなかこのような古典的な味に出会えなくなってきています。こういう昭和の味を求めるなら、旅に出るのが一番かもしれません。
  さて、今日の宿はこちらです。北海道東日本パスでの旅でお馴染みの夜行急行「はまなす」。北東パスシーズンは日によって結構混雑しますが、この日はガラガラでした。札幌から苫小牧くらいまではそれなりに乗っていますが、苫小牧から先は1両に3〜4人くらいという感じ。ただし、カーペットカーや寝台車はだいたいいつも満席です。団体ツアーが席を押さえてしまっているのでしょう。そろそろ寿命を迎える「はまなす」。一度くらいは寝台車に乗っておきたいという思いもありますが……。
  終点の青森まで行ってしまうと北海道フリーパスの圏外に出てしまうので、函館で降ります。函館着は、02:52.初電までだいぶ時間があります。10月の北海道は、夜間は結構冷えます。外には出ずに待合室で過ごすかなと思っていたら、3:30にて駅舎閉鎖とのアナウンスが。これだから有人駅は嫌いなんだ。4:30までの1時間、待合室(駅舎)から閉め出されてしまいます。
  風が強くてじっとしていると寒くてどうしようもなかったので、このさい歩いて函館山を登ることにしました。いわゆる登山道を真っ暗闇の中で登るのは自殺行為なので、車道を歩きます。深夜でも、ポツポツと通る車があります。早朝ジョギングに勤しむ人とも何人かすれ違いました。5合目(写真)あたりで、空が白んできました。
  当然ながら、この時間にはロープウェーは動いていません。ロープウェー山頂駅の真下をくぐって、山頂へ。
  定番ですね、山頂展望台からの眺めです。本当は夜景を眺められればなおよかったのですが、間に合いませんでした。
  もう完全に明るいので、下りは登山道「観音コース」を歩くことにしました。あまり整備は良くなく、登山道というよりは「踏跡」のような感じです。
  下り始めた時点でなんとなく嫌な予感はしていたのですが、とんでもないところに迷い込んでしまいました。これは癖なのですが、木の枝に結ばれている目印を頼りに進んでしまったんですね。これは登山コースの誘導のための目印ではありませんでした。スマホのGPSがなかったら、プチ遭難していたかも。
  登山道を外れてしまった原因が、これ。突然開けた場所に出たと思ったら、墓のようなものが現れます。これに気を取られると、登山道を外れてしまうような場所にあるんです。函館山の観音コースを歩こうと思っている方へ。この階段前に立った時点ですでにコースを外れています。くれぐれもご用心を。
  どうにか街に降りてきました。市電の函館どつく前電停にほど近いところに降りてきたので、路面電車に乗って函館駅に戻ります。函館どつく前→函館駅前で、240円。市電にしてはちょっと高いですね。均一料金ではないというのも、今どき珍しいような気がします。
  函館駅ホームの、リニューアルされて綺麗になった駅そば「みかど」で、がごめとろろ昆布そばをいただきました。駅そば、やっぱり朝食として食べるのが一番しっくりきますね。このとろろ昆布は、函館産のがごめ昆布を使っています。粘りがハンパないです。トゥルットゥルの粘液が、箸から滴り落ちそうで全然落ちません。美容に良さそうですね。
  函館から五稜郭までひと駅だけ、スーパー白鳥16号で移動します。たったひと駅乗るだけで特急を使うのはアホらしいと思われるかもしれませんが、スーパー白鳥は青森・函館間を結ぶ特急なので、五稜郭で降りないとまた北海道フリーパス圏外に出てしまうんですね。木古内で降りて引き返すという手もありますが、今日は早朝の函館山登山とプチ遭難の影響で予定から遅れ気味なので、ムダなことはやめておきます。ひと駅だけではありますが、「白鳥」もこれで制覇とします。
  その後各地を探訪して、八雲・長万部間で北斗5号に乗車。北斗は昨日すでに乗車済みですが、特急らしくないフォルムが気に入らなかったので、改めまして。……って、こちらも同じタイプですね。
  倶知安に駅そばの心当たりがあったので寄ってみましたが、閉店というか、撤去済み。かつて、倶知安駅前にはそば・うどんの自販機があったんです。それを楽しみにしていたのですが、残念ながら。
  というわけで、途中をかっ飛ばして、札幌駅「ちほく」のたぬきそばで夕食です。写真が左上に寄ってしまったのは、スマホで撮ったためです。私、スマホで写真を撮るとなかなかうまく被写体をセンタリングできないのですが、どうしてでしょうかね。
  今日は、JR札沼線石狩太美駅から徒歩3分ほどの健康ランド「太美銘泉 万葉の湯」で一泊します。駅から近くて値段が安く(一泊2160円)、おまけに天然温泉というすばらしい施設です。レストランの閉店時間が早く、しかも持ち込み飲食禁止なので、夜間は完全に兵糧攻めになってしまうという点を除けば、ほぼ不満のない施設でした。
  朝、健康ランドを出て切ると、線路脇の草地には霜が降りていました。まだ10月なのに……。やっぱり、東京とは全然気候が違いますね。
  朝食は、札幌駅の駅そば「弁菜亭」で、月見そば。札幌駅のホームに全部で3店舗ある駅そば店で、まぁ旅行者の間では札幌で一番認知度が高い駅そばでしょう。味覚的には普通なんですけどね、朝から晩まで、結構賑わっています。
  今日は、道東を回ります。札幌からスーパーとかち1号で、新得へ。このフォルムが、もっともJR北海道らしいですね。「とかち」の一部区間(新夕張〜新得)は青春18きっぷで乗れるので、個人的にも親しみのある特急です。
  新得と言えば、これです。「そば処(せきぐち)」で、かしわそばをいただきました。北海道のかしわそばは、ムネ肉のブロックを使うのが特徴。ほんのりと醤油系の味付けが施されていて、つゆによくマッチングする味わいです。そば自体もたいへん美味しいので、道東方面へ行くときには必ず食べたくなる一杯です。
  新得から、今後はスーパーおおぞら3号に乗車。今になって写真を見ると、ずいぶんとノッポな感じのフォルムですね。ハイデッカー車両というわけでもないのですが。スーパーおおぞらも新夕張・新得間を走っていますが、新夕張に停車しないパターンが多い(一部停車する便もある)ので、青春18きっぷで新得から乗る場合には注意が必要です。
  釧路に到着。ホーム上に釧祥館の駅弁立ち売りが出ていたので、1つ買っていくことにしました。こういう光景、なかなか見かけなくなりましたね。
  購入したのは、「かきべん」。中粒のかきが7匹、入っています。牡蠣はごはんと一緒に炊いているわけではなさそうですね。一緒に炊いた方が一体感が出そうな気がしますが、全体が生臭くなっちゃうのでしょうか。値段がちょっと高い(990円)ですが、まぁまぁ満足です。
  釧路から先、JR釧網本線には特急が走っていないので、ローカルで移動します。この便は、「足湯めぐり号」だそうです。
  釧網本線には、駅舎内または駅舎隣接の足湯が2か所あり、足湯めぐり号はこの両駅で少々の停車時間を設けています。写真は、摩周駅隣接の足湯。ただ、車内にはそれなりに乗客があったのに、この停車時間を利用して足湯を利用する人は皆無でした。列車から降りる人すら、数人しかいません。観光客の中には足湯の存在を知らない人も多いと思うので、「もっと広報すればいいのに」と思ってしまいます。車掌(運転手)がアナウンスを流すとか、策はいろいろあるような気がします。
  こちらは、川湯温泉駅構内の足湯。こちらは、私も利用してみました。湯温がかなり高くて2〜3分でお腹いっぱいになりますが、気持ちいいですね。真冬だったら最高かも。
  網走駅歩1分のホテル「美園」で、今日の行程は終了。このホテル、安くて駅から近いうえにコインランドリーがあるので、今後の旅の中でもまた宿泊する機会があるかもしれません。道東、それもオホーツク方面には、こういう安宿がなかなかないので。
  前編はここまで。4日目からは、後編で。

戻ります。