倉庫71:河内双岳二上山ツアー

  今回の旅も、夜行バスで始まります。使い慣れた「青春エコドリーム」なのですが、新宿の乗り場が変わっていて、ちょっと戸惑いました。従来の新南口(高島屋付近)の乗り場は閉鎖されていて、もっとずっと南、ほとんど代々木駅に近い場所に移設されていました。これは、「新宿」を名乗るのはちょっと無理があります。ハッキリ「代々木」と称してくれないと。
  どうにか乗り遅れることはありませんでしたが、バタバタと落ち着かない旅の始まりになってしまいました。
  大阪に着いたら、まずは腹ごしらえ。天下茶屋駅構内の「つるまる饂飩」で、きざみそばをいただきます。「つるまる饂飩」は大阪市の中心部でよく見かけるチェーン店ですが、駅構内にあるのは珍しいです。たぶん、ハッキリと「エキナカ」と言えるのはここだけ。
  食べ慣れた味なんですけどね、安定して美味いです。そばももちろん美味いのですが、個人的にはサイドメニューの「かしわおにぎり」が好きです。セットで食べるのがオススメです。そばとセットにしても、300円台で済みます。
  今回の旅の目的は、大阪府と奈良県の県境にそびえる二上山を制圧すること。近年よく行っている低山登山です。ただ、実際に登るのは明日。今日は足慣らしの意味も含めて、街なかを歩きます。
  河内地方には、チンチン電車「阪堺電車」が走っています。情緒があって好きなのですが、不思議と鉄道ファンの間では話題になる機会が少ないですね。
  昼食は、南海本線石津川駅の駅そば「苅田屋」で、天ぷらそばを。「天ぷら」がエビ天です。河内地方を含め、紀伊半島方面ではこのパターンが多いです。ついでに言うと、甘えびサイズのエビを衣で5倍くらいに膨らませるのも、紀伊半島方面の特徴(笑)。
  浜寺駅前駅への入線を待つ、阪堺電車の166号車。綺麗に塗装されている(通称「雲電車」)ので新しそうに見えますが、実は昭和3年製。現役で定期運用されている車両としては阪堺最古タイであり、全国で見ても2位タイという古参。阪堺では、古い車両が多数現役走行しています。
  JR浜寺公園駅。阪堺の浜寺駅前駅から50mくらい離れたところにあります。駅付近には住宅や商業施設の類は少なく、ガランとしているのですが、駅舎はとても立派です。明治40年に改築された名駅舎なのですが、高架化の計画があり、近々姿を消しそうな雰囲気です。この辺りまで南下すれば、踏切もさほど「開かず」ではないので、多額の投資をつぎ込んで高架化する必要があるのか、ちょっと疑問。というか、単にこの駅舎を残してほしいというだけなんですけどね。
  結局、湊町バスターミナルから高石駅まで歩きました。準備運動にしてはかなり長距離になりましたが、宿院駅近くのサウナ「コパーナ」に泊まってリフレッシュします。
  ちょうど1階にカプセルホテルの増設工事が行われていて、レストルームが窮屈な状態になっていたのですが、利用者が少なく、リクライニング席を確保することができました。工事中だから客が少なかったのか、客が少ないから工事に踏み切ったのか、どちらでしょうかね。河内地方では貴重なサウナなので、頑張ってほしいです。
  一夜明けて、二上山を目指して歩き始めます。関西方面の低山登山ツアーではすっかりお馴染みのパターンですが、麓まで電車で行くとかではなく、宿から山頂までひたすら歩きます。
  写真は、仁徳天皇陵のお堀。水が汚いですね。赤茶けています。数年前に来た時にはこんなことはなかったと思うのですが、何があったのでしょうか? 富栄養化するような季節ではないと思うのですが。
  朝食は、北野田駅で。駅前のうどん屋さん「家族庵」で、月見うどんです。そばを注文したんですけどね、間違ってうどんが出てきてしまいました。河内地方ではこういうことがありがちなので、要注意です。というか、食券制にしてくれないかなぁ……。
  味の方は、可もなく不可もなく。コシがあまりない、典型的な大阪うどんでした。つゆは美味しかったです。
  南海高野線に沿って歩き、大阪狭山市へ。「狭山」というと埼玉県のイメージになりますが、大阪にも狭山があるんです。大阪の狭山には、日本最古のため池「狭山池」があります。そういえば、埼玉の狭山にも「狭山湖」がありますね。地名が同じだけあって、地理環境も似ているのでしょうか。
  狭山池の周囲は公園として綺麗に整備されていて、気持ちよく過ごせるスポットになっています。ジョギングをする人が多いですね。市街地よりも少し高い場所にあるので、見晴らしもなかなか良いです。
  狭山から富田林へ。富田林は、一転して宗教の街。PL教の本部があることで知られています。で、ここにはこんなタワーが立っています。通称「PLタワー」。かなりの偉容を誇っています。
  上部が展望台のような造りになっているので、上がれるのでしょうか。教団関係者以外でも上がれるのなら、ちょっと上がってみたいですね。
  富田林の市街を超えて、ようやく二上山が見えてきました。「二上」と名がつくくらいですから、山頂が2つある、ラクダのような山です。向かって右が雌岳、左が雄岳。今回は、両方の山頂を制覇するつもり。
  登山道は四方八方へ伸びているのですが、今回は国道166号(竹ノ内街道)沿いの「万葉の森」から登るルートを選択しました。国道166号は整備があまりよくなく、歩道がない箇所もたくさんあるので、歩くにはあまり向きません。登山口(万葉の森)に広大な駐車場があるので、車で行って、登って、同じ場所に降りてきて車で帰る、という人が多そうです。
  登山道は、序盤はこんな感じ。綺麗に舗装されたスロープです。ただ、角度が結構急なので、なめてかかると結構息が切れます。
  途中にある展望台からの眺め。大阪・富田林方向の眺望が開けます。二上山は山頂からあまり眺望が開けないので、途中に景色の良いスポットがあれば、迷わず立ち寄るようにしたいところです。
  山頂近くになってくると、登山道も俄然ワイルドになってきます。概して整備は良い方ですが、ところによっては獣道のようになっていることもあります。
  まずは、雌岳の山頂へ。三角点を探し出して、制圧。標高、474m。手ごろな高さの山で、登山道のレベルも手ごろなので、老若男女を問わず登れます。子供を連れて登るにもいいかも。
  雌岳山頂と雄岳山頂の間の、少し落ちくぼんだ辺りには、売店もあるようです。この時には閉まっていましたが。土日のみの営業なのでしょうか。それとも、登ったのが少し遅い時間帯(16時ごろ)だったので、閉まった後だったのでしょうか。
  雄岳山頂には、朽ちかけた神社がありました。中には入れません。
  雄岳の標高は517mと、雌岳よりも高いのですが、雄岳には三角点がありませんでした。少なくとも、見つけることができませんでした。山頂の証は、木の枝に吊るされているこちらの札。山頂や登山道の整備状況、訪れる人の多さ、いずれをとっても雌岳の方が人気のようです。
  ともあれ、これにて二上山完全制圧です。
  下りは、奈良県側(加守ルート)へ。来た道を引き返すのは性に合わないので。
  しかし、奈良県側ははっきり言って登山道の整備がかなり悪いです。急で足元が悪いうえ、段差が落ち葉に埋もれていたりするので、危ないです。2日ほど前に雨が降ったからでしょうか、ぬかるんでいるところも多くありました。鉄道アクセスを考えると奈良県側の方が便利なんですけどね、登山道は大阪府側の方がよく手入れされていて安全です。
  途中で、こんなものが。「あれ? 通れないじゃん」と思いきや、これは猪止めです。イノシシが人家のあるエリアに入ってこられないように、柵を設けているわけです。登山者はフェンスを開閉して通り抜けることができます。通った後は、ちゃんと閉めましょう。
  二上山駅から、近鉄に乗って大阪へ戻ります。いやはや、今回もよく歩きました。大阪・奈良県境にはまだまだ未踏の低山が多数あるので、今後虱潰しにしていきたいと思います。1000mを超える金剛山や、1000mに迫る葛城山も、いずれは登りたいと思っています。
  最後に、駅そばを2杯。まずは、かすそば@大阪阿部野橋「阿倍野庵」。河内地方特有のメニューですね。カリカリに揚げたホルモンをトッピングします。臭いがかなりきついので、好き嫌いがはっきり分かれるメニューです。私は結構好きなのですが、おぼろ昆布を乗せて臭いを中和しようとしているのがちょっと。このメニューはこの臭いが好きな人向けなので、こういう工夫は不要だと思います。
  締めは、天王寺「都そば」の紅しょうが天そば。ここで食べる予定はなかったのですが、帰りの夜行バスが天王寺発で、だいぶ早くに着いてしまったので、帰りがけの駄賃ということで。
  近年、「富士そば」などを中心に関東でも目にする機会が増えてきましたが、取扱い率は圧倒的に関西の方が高いメニューです。お好み焼きみたいで美味しく、そばつゆとの相性もいいので、今後関東でも普及してくるかもしれません。まぁ、関西風のつゆの方が、より相性がいいとは思いますが。

戻ります。