倉庫53:’11夏の甲子園観戦ツアー(後編)

  今日の第1試合は、初出場の東京都市大塩尻(長野)が強豪・明豊(大分)に挑む一戦。東京都市大塩尻は、初出場らしく大応援団(写真)を引き連れての登場です。
  試合は、中盤までは両校なかなか得点をあげることができず、息詰まるような展開になりましたが、6回裏に明豊が6本の長短打を集めて一気に6点を奪い、主導権を握りました。東京都市大塩尻も終盤に3点を返しましたが時すでに遅く、6−3で明豊の勝利。ビッグイニングが勝敗を分けるのは高校野球によくあることですが、6回以外は互角の戦いをしていただけに、少し悔いが残りそうな試合内容でした。
  続く第2試合は、智弁学園(奈良)と鶴岡東(山形)の対戦。実績から考えて、智弁学園が圧倒的に優位かなと思っていたのですが、鶴岡東が予想以上に善戦しました。結果的には2−1で智弁学園が勝利しましたが、いい試合だったと思います。両チームともノーエラーだったし。
  近畿勢の登場とあって、スタンドには多くのお客さんが詰めかけました(写真)。近畿勢と対戦するチームは、どうしても全体的にアウェーな空気に包まれてしまうのが辛いところですね。
  第3試合は、関東勢同士の対戦です。横浜(神奈川)に、初出場の健大高崎(群馬)が挑みます。試合は、序盤に横浜が着実に加点して、一時は5点差まで広がったのですが、6回に健大高崎が一気に5点を挙げて追いつき、延長戦にもつれ込みました。10回裏に横浜がサヨナラ勝ちを収めましたが、健大高崎も初出場とは思えない堂々とした戦いぶりだったと思います。1回戦では強豪の今治西(愛媛)を下し、2回戦でも横浜に善戦ですから、今後が楽しみなチームです。
  ところで、健大高崎は校歌が個性的ですね。いきなり「Be Together」で始まった時には、聞いている方が思わず赤面してしまいました。
  第4試合は、今日一番の注目カードです。聖光学院(福島)と、金沢(石川)の対戦。どちらも、プロ注目の本格右腕を擁するチームですから、締まった投手戦が期待されました。
  写真は、聖光学院のエース・歳内投手。
  かたや金沢のエース・釜田投手も、MAX153kmを投げる速球派。
  試合は、4−2で金沢が勝利。両投手とも2ケタの三振を奪う快投を見せてくれたのですが、残念だったのは両チームともエラーがらみの失点が目立ったことでしょうか。両投手とも完投して、自責点は1点ずつ。エラーが絡まない得点は、8回裏の聖光学院の1点だけですからね……。打つだけでは勝てない、投げるだけでは勝てないのが高校野球です。守備力を鍛えて、またこの晴れ舞台に戻ってきてほしいと思います。
  宿泊は、例によって大阪ミナミのカプセルホテル「アルデバラン」なのですが、宿に戻る前に少々駅そば探訪を。やってきたのは、阪神・出屋敷駅前にあるお馴染み「都そば」。奮発して、スタミナそばをいただきました。関西では、関東で言うところの「天玉そば」を「スタミナそば」と表記する店が多いですね。
  翌13日は、アルプス席に入ります。初めてのことなので、わくわくします。今日は習志野(千葉)、帝京(東東京)が続けて登場、どちらも1塁側なので、1塁アルプスへGO!
  第1試合の習志野vs明徳義塾(高知)戦は、習志野応援団のブラバンの直上に陣取りました。ちなみに、各校の応援団はもちろん1試合ごとに入れ替わりますが、一般客は続けて観戦することができます。その気になれば、4試合。500円かかってしまいますが、応援団の迫力を間近に感じることができるので、オススメです。個人的には、応援を外から眺めたいという部分もあるので、今後は「たまに」という感じになるでしょうか。試合は、巧打の習志野打線が序盤からよくつながり、9−3で圧倒しました。
  習志野の続けとばかりに、第2試合では帝京をアルプスから応援したのですが、八幡商(滋賀)の驚異の粘りに屈してしまいました。8回を終えて3−0で帝京がリード。誰もが帝京の確信したのですが、9回表に八幡商が5点を挙げて一気に逆転。最近、帝京はこのパターンでの敗戦が目立ちますね。優勝候補と言われながら、妙なところで、妙な展開で足元をすくわれてしまう。この癖をどうにかしてほしいものです。
  試合の合間に、球場近くのダイエーに食料を買い出しに行くと、駐輪場脇の広場で川上ジュリアさんのミニライブが開催されていました。テレビ朝日系列の「熱闘甲子園」のテーマソング「ずっとここから」などを披露していました。傍聴無料なので、ちょっと立ち寄ってみました。いいですねぇ、こういうの。制服姿で熱唱していたのですが、やっぱり高校野球にはこういう若い熱唱派がよく似合います。こういうちょっとしたイベントが随所で開催されているのも、夏の甲子園の魅力。春には、あまりこういったイベントはありませんのでね。
  第3試合は、作新学院(栃木)が唐津商(佐賀)との接戦を制し、3−2で勝利。この後、作新学院はベスト4まで勝ち進みました。唐津商のエース・北方投手もプロの注目が集まる好投手だったのですが、打線が奮わず涙を呑みました。
  第4試合には、大阪代表の初出場校・東大阪大柏原が登場(写真)。対するは、広島代表・如水館。延長戦にもつれ込んだこの一戦は、10回表に4安打を集めた如水館が7−4で勝利しました。東大阪大柏原も、随所にチーム力の高さがうかがえたのですが、初出場で浮足立ったのか、四死球が多く、ゲームメイクに苦労したようでした。激戦区大阪を勝ち進むのは大変だとは思いますが、鍛えなおして、またこの場に戻ってきてほしいと思います。
  翌14日も、甲子園へ。今回は九州巡りを伴った旅だったので、そこそこの大荷物でした。これをそのまま甲子園に持ち込むと、混雑時にちょっと邪魔になります。こういう時に便利なのが、コインロッカー。甲子園まで行ってしまうとロッカーに限りがあるので、阪神難波線桜川駅のロッカーを利用します。どうせ、今日もアルデバランに宿泊するので。
  寝坊のため、今日は第1試合を見逃しました。好投手・松本投手を擁する香川代表・英明の戦いぶりを見てみたかったんですけどね……。試合は、2−0で能代商(秋田)が勝ちました。
  第2試合には、智弁和歌山が登場します。対するは、北北海道代表・白樺学園。格からいえば、圧倒的に智辯和歌山が優勢なのですが、白樺学園も1回戦で接戦をものにし、勢いがあります。
  試合は一進一退の乱打戦となり、延長戦の末に8−7で智弁和歌山が勝利。もつれながらも、最後には確実に勝利をつかむのが、百戦錬磨の常連校の強みですね。
  今日は3試合デーです。最後の1試合は、日大三(西東京)と開星(島根)の対戦。日大三、今年こそ優勝するのではないかと思っていた学校ですので、これは見逃せない試合です。
  試合は、序盤に日大三が5点を奪うも、開星が中盤に追い上げ、6回に逆転。しかし、すぐさま日大三が再逆転という、ハラハラドキドキの展開になりました。
  写真は、日大三の4番・横尾選手のバッティングシーン。プロ注目の強打者だけあって、スイングの力強さは他の選手を圧倒するものがありました。この打席は3塁ゴロに倒れましたが、その後、2本のヒットを放って存在感を示しました。
  それ以上に目立っていたのが、3番を打つ畔上選手。この日はノーヒットだったのですが、スイングの鋭さ、選球眼、そしてガッツ。いい選手だなぁと思いました。
  一方、開星では3番を打つ“山陰のジャイアン”こと白根選手に注目。パワフルな打撃で、スタンドを沸かせました。この日は5打数4安打の猛打賞。開星打線を見事に牽引していました。
  最終的には、11−8で日大三が勝利しましたが、ヒット数は開星が上回るなど、展開ひとつで結果がどう変わるか分からないような試合でした。日大三はこの後真紅の大優勝旗を手にしますが、一番危なかったのがこの試合だったのではないかと思います。
  今年は、全部で10試合観戦しました。どの試合にもドラマがあり、やっぱり何回見に来ても感動します。単に勝ったとか負けたとか、ホームランを打ったとか三振を奪ったとか、それだけでは語りつくせないものが、この舞台にはたくさんあります。てからこそ、わざわざ甲子園まで足を運びたくなるわけで。テレビや新聞で見るだけでは気が済まないわけで。
  もちろん、来年も来ます!
  最後に、駅そば3連発で締めくくりましょう。まずは、JR西宮駅前の「まるみ」で、牛すじそば。関東ではなかなかお目にかかれないメニューです。すごく美味しいので、関東でも流行るんじゃないかと思うのですが……。見た目のわりに値段が高くなってしまうのが難点なのでしょうか。ちなみに、この店の牛すじそばは380円。
  続いて、奈良駅前の「つくし」で、珍しいしめじそばをいただきます。なめこそばとか、きのこそば、さらには椎茸そばなんていうのは見たことがありますが、しめじというのは初めて。相性、悪くないんですけどね。価格的にも、そんなに高くはないんですけどね。なぜか駅そばではあまり取り入れられないトッピングです。ちなみに、天かすは無料です。
  最後は、関東に戻って閉店ギリギリ間に合った大船駅「かまくらそば」のたぬきそば。久々に食べる関東風のそばです。ネギも白に変わりました。馴染みのある味ですが、旅の終わりに食べると「あぁ、遂に終わってしまったんだなぁ」と、しみじみ。次の旅が待ち遠しくなる一杯でした。

戻ります。