倉庫53:’11夏の甲子園観戦ツアー(前編)

  美味しい写真から失礼します。始発で東京を発ち、やってきたのは京都・嵐山。嵯峨野観光鉄道のトロッコ嵯峨駅に併設されている「ジオラマ京都JAPAN」内に立ち食いそば店があると聞き、訪ねてみました。「ジオラマ京都JAPAN」は有料施設ですが、店はチケットボックスの手前、つまり無料エリアにあるため、これも駅そばと認定します。
  写真は、きつねそば。350円で、まぁ、どうということもない味です。メニューは、きつねと天ぷら、それに冷やしの3種類だけ。丼は使い捨てです。
  JR嵯峨嵐山駅から、少し歩きます。この辺りを歩くのは、大学時代以来でしょうか。懐かしいです。写真は、渡月橋上から眺める桂川。いやぁ、長閑ですねぇ。長閑さの中にも洗練された印象を受けます。
  神戸から、夜行バスで長崎へ向かいます。夏の甲子園観戦のために出かけた旅なのですが、ちょっと一足伸ばしてみました。「一足」というような距離ではないかもしれませんが、寝ている間に着いてしまうのですから、感覚としては「一足」です。
  東京から九州方面へ行く場合には、青春18きっぷで大阪周辺まで行き、そこから夜行バスに乗り継ぐという方法がオススメです。こうすれば、1日で九州各地まで行けますし、値段的にも安く上がります。宿代もかかりません。東京から直通の夜行バスで行くよりも安いし、朝早くに到着してくれるので便利なんです。直行の夜行バスだと、九州着は10時以降になるケースが多いですので。
  まずは、ごぼう天そばを1杯。JR長崎駅前にあるバスターミナル内にあるうどんコーナーで。う〜む、衣がメインですねぇ。ゴボウの食感も、だいぶヘナヘナしています。あまり客数の多い店ではないようなので、なかなか揚げたてを供することが難しいのでしょうか。価格は450円。ちょっと高めです。かけ300円の方がお値打ちかも。
  少し北上して、諫早駅へ。こちらも、長崎同様に駅構内には駅そばはありません。しかし、駅から1分の県営バスターミナルの2階に、「万平」がありました。「煮卵そば」という、聞きなれないメニューがあったので試してみましたが、要するに茹で卵をトッピングしたものでした。味付きではないです。揚げ玉は、デフォルトで入るサービストッピングです。
  JR大村線で北上を続けます。途中、竹松駅で途中下車。住宅街の小さな駅なので駅そばなどあるはずもありません。代わりに目についたのは、ホーム上で旅客を迎える河童の家族。4人の子供には、それぞれ「はる、なつ、あき、ふゆ」という名前が付けられています。ちなみに、お父さんは「郡」、お母さんは「琴海」という名前らしいです。
  佐世保駅へやってきました。この駅、以前に駅そば探訪で訪れた時に「駅そばナシ」のレッテルを貼ったのですが、見落としでした。改札外の、少し奥まったところに「松僖軒」がありました。「レモンステーキ弁当」で有名な駅弁業者の店です。
  注文したのは、長崎のリベンジを果たすべく、ごぼう天(表記は「ごぼー天」)そばです。さすがは駅弁業者ですね。ゴボウは単独揚げで、香ばしく、シャキシャキした歯ごたえも生きていて、美味しかったです。ちなみにこの店、全品うどんよりもそばの方が高い設定になっています。それは中国以西ではよくあることなのですが、メニューによって差額が異なるのが不思議。かけは65円差、ごぼー天は50円差、キツネは55円差、エビ天は70円差。5円という端数がある時点で、すでに不思議。
  佐世保駅は、JRでは日本最西端の駅になるようです。JR以外をすべて含めると、ゆいれーる(沖縄)の那覇空港駅が最西端になります。本土だけを対象にすると、松浦鉄道のたびら平戸口駅が最西端。このあたりも、一度訪れてみたいですね。
  長崎本線で新鳥栖駅まで戻ってきました。九州新幹線開通に合わせて新設された駅に、駅そば「中央軒」が入っていましたので、一杯。かしわとスクランブルエッグで、その名も「親子そば」です。中央軒というと、地元佐賀産のアスパラを使った「アスパラ天そば」が有名なのですが、新鳥栖駅では販売していない様子。代わりに、本家・鳥栖駅では見たことがないこのメニューを販売していました。この後鳥栖駅に寄ってみたのですが、鳥栖駅の中央軒には「親子そば」はなく、「アスパラ天そば」が健在でした。駅によってメニューを使い分けているのでしょうか?
  こちらが新鳥栖駅。新幹線の駅舎です。在来線の駅舎は写真右手にぽつんと建っています。しかし、駅そばがあるのはなぜか在来線の方。改札内外両側から利用できるので、新幹線のみのユーザーも利用できます。
  新鳥栖から少し歩きます。やってきたのは、久留米駅。こちらも、九州新幹線の停車駅です。う〜む、近いですね。簡単に歩いて行けてしまいます。これだけ駅間が近いと、新幹線の価値が半減してしまうような気が。新鳥栖は鹿児島方面と長崎方面の分岐駅として設置されたそうですが、博多分岐でよかったのではないかという気がします。筑後船小屋、新玉名も要らないかな……。
  ちなみに、写真は久留米駅前に鎮座している「世界最大“級”のタイヤ」。さすが、ブリヂストンの街ですね。
  2日目の宿は、熊本市内の健康ランド「城の湯」。市街地の中心部にあり、アクセスが便利なのが利点です。JR上熊本駅から徒歩10分くらい。近隣に飲食店やコンビニなどが多数あるのも利点。館内設備は少々昭和の臭いがしますが、宿泊利用で2300円と、価格的にもリーズナブルです。
  翌日(8/10)は、三角線に乗って三角へ足を延ばします。三角線、生涯初の乗車です。ローカルな雰囲気満点で、いいですねぇ。意外に乗客が多かったのがびっくりしました。
  写真は、JR三角駅前に広がる三角港のランドマーク「海のピラミッド」。外周をぐるりとスロープが巡らされていて、無料で展望台まで上ることができます。内部にもいろいろな施設があるようですが、改装中なのか閉鎖してしまったのか、入れませんでした。
  こちら、JR三角駅構内の待合室。かつて駅そばがあったであろう残骸がありました。完全に廃業してしまったようです。……残念。
  JR三角線は、車窓風景もなかなかのものです。特に、肥後長浜駅付近から眺める海岸美は一見の価値あり。干潟が延々と広がる、雄大な景色を堪能できます。道路(国道57号)と線路が逆だったら、なおのことよかったんですけどねぇ……。
  熊本市内に戻り、少し歩きます。熊本には路面電車があり、ローカル私鉄があり、なかなか私好みの街。中心市街のアーケードも、なかなか活気があります。JRだけで旅をしていると、「熊本って、案外寂れているなぁ」と思ってしまうのですが、いやいや、結構元気です。
  結局、熊本駅から熊本電鉄の黒石駅まで歩きました。黒石駅近くの弁当店「ヒライ」の中にある軽食コーナー「どんどん太郎」で、またしてもごぼう天そばを。九州に来たら、これと丸天は外せないメニューですね。ここのごぼう天も単独揚げで、なかなか美味しいものでした。
  今日は、旅費の節約のために野宿をします。最初、JR篠栗駅で駅寝をしようと思って下車しましたが、安眠できる環境ではなかったので、JR篠栗線に沿って歩きながら、野宿スポットを探します。しかし、門松駅もダメ、長者原駅もダメで、結局原町駅まで歩くハメに。原町駅は、駅前が比較的静かで、写真のような大きなベンチがあり、トイレも24時間使えるので、駅寝環境が良好です。ベンチの脇に灰皿があるのも、個人的にGOOD!
  翌日は、単純に移動日。そろそろ、甲子園に向かいます。朝食は、JR赤間駅の駅そば「東筑軒」の丸天そば。朝7時のオープンを待って、一番客として啜りました。
  本州に戻ってからも、ひたすら駅そばを探訪。店があることが分かっていたJR大畠駅で途中下車しますが、対象の「ちどり食堂」は残念ながら閉店していました。貼り紙を見ると、先月一杯で閉店とのこと。あと2週間続いていてくれれば……。ホームからでも利用できる造りの店だっただけに、なおのこと残念です。
  腹いせに、広島県内で2杯連続。まずは、JR向洋駅の「向洋うどん売店」で、天ぷらそば。この店も、「そろそろ危ないかな……」と思っていた店なので、早めに実食を。なぜ危ないかというと、この駅、目下高架化(つまり改築)の話があるみたいで、改築を機に駅そばが消滅するというパターンが結構あるんですね。果たして、次回来る時まで、この店が存続していてくれるでしょうか。
  続いて、「浜吉」@JR三原駅の天ぷらそば。こちらも、客数があまり多くなさそうで、今後の動向が心配される店です。広島・山口両県のJR山陽本線沿線は、他の地域に比べると非常に多くの駅そば店が残っているエリアですから、駅そばファンとしては引き続きこの文化を大切に守ってほしいと思うところですが。
  ようやく、甲子園に到着です。ここで、前編は終わり。「夏の甲子園観戦ツアー」と題打っておきながら、前編では最後に甲子園駅が登場しただけで終わるという、なんともいいかげんというか、行き当たりばったりな旅です。試合観戦の模様は、後編のお楽しみということでご了承ください。

戻ります。