倉庫127:北関東弾丸でもないESPツアー

  単行本取材のため、温泉と駅そばを多くめぐる2017年。今回は、北関東方面へ。すでに取材は後半戦に入っているため、いくらか気分が楽。3月・4月のような弾丸取材旅行ではなく、少し余裕を持った工程を組んで臨んだ。
  まずは、わたらせ渓谷鉄道水沼駅に併設されている「水沼駅温泉センター せせらぎの湯」へ。公式取材なのでこの場であまり詳しくは書けないが、2度目の訪問でのんびり湯を楽しんだ。ずいぶん客が少ないなと思っていたら、1週間ほど前に脱線事故があり、現在わたらせ渓谷鉄道は大半の区間で運休中だった。あまり喜んでいいことではないけれど。
  「水沼駅温泉センター せせらぎの湯」には食堂もあるのだが、それ以上に弁当が名物になっている。駅弁ならぬ、泉弁。「駅弁」という名が使えなかったのかな。でも、このネーミングも話題を呼ぶきっかけになり、ツアー旅行者を中心に多く売れている。
  私も、いくつか種類がある中から「山うなぎ弁当」を買って食べてみた。山うなぎとは、山芋のこと。ご飯に乗っている鶏の照焼きみたいに見えるものも、山芋。サラダにも山芋が入っていて、さらに磯辺揚げも。山芋尽くしのヘルシーな弁当だった。
  こちら、ホーム跨線橋上から見た「水沼駅温泉センター せせらぎの湯」。一見すると、立派な駅舎のように見える。が、実は線路の反対側に小さな無人駅者がある。
  少し北上して、神戸駅へ。「神戸」と書いて、「ごうど」と読む。古い駅名票が残っていて、風情のある駅だ。JRの駅は古い掲示物をすぐにリニューアルしてしまうので、こういう構造物を眺めるなら私鉄化3セク線の方がいいね。
  神戸駅には、レストラン「清流」が併設されている。しかも、出入口はホームにある。改札を通らないと食べに行けないわけだが、無人駅なので改札はフリーパス。実際、「ご自由にお入りください」との表示が出ている。
  で、こちらがレストラン。なんと、古い鉄道車両がそのまま客席になっているのだ。
  車両のシートも、そのまま使われている。デッキ部分のトイレや洗面所も、使用可。これは鉄道ファンにはたまらないね。
  メニューはそば・うどんが中心ながら、ご飯ものや定食類、さらには一品料理や酒類・ソフトドリンク類なども扱っている。酒類が多いのは、バスツアーで訪れる人が多いためだろうか。車だと酒は飲めないし、個人で鉄道に乗っていく人が多いとは思えないので。
  いただいたのは、舞茸天そば。ブロック状の舞茸天がゴロゴロ入っていて、ボリューミー。添えられたニンジンの彩りもよい。いかにも「山里の一杯」という感じ。たいへん美味しくいただきました。
  その後、野岩鉄道の湯西川駅へ移動。ここでも駅舎併設の温泉に入るつもりでいたのだが、なんと設備故障で臨時休業。空振りに終わった。
  とはいっても、せっかく来たのだからということで、鉄道写真だけ撮って帰ることに。この駅は五十里湖の湖畔にあって、列車が長い鉄橋を渡るシーンなどを眺められる。大井川鉄道の奥大井湖上駅にも似た風景だ。
  こんな角度で眺めることもできる。鉄橋を真正面から眺められるところは、かなり珍しい。
  川治温泉の温泉街で無料の足湯を見つけたので、ちょっと寄ってみる。足だけ湯に浸かっていると、川の向かいに川治温泉の源泉地が見えた。こんな川沿いで湧いているんだね。
  鬼怒川温泉で一泊して、2日目の朝。今日は鬼怒川温泉の取材なのだが、アポの時間までだいぶ空きがあったので、少し温泉街を歩いてみる。ここも水上温泉同様、山を切り開いて乱立した高層ホテルがゴーストタウン状態になっている。この写真に写っているホテルは、ほとんどが現在は営業していない。バブル遺産だなぁ。
  鬼怒川公園駅から少し線路沿いに下って、線路を潜るトンネルを抜けた先に、目当ての「鬼怒川公園岩風呂」がある。車で行く人が多いのかな、歩道はあまり整備がよくない。このトンネルも、「え? ここ、通っていいの?」と、一瞬潜るのを躊躇してしまう雰囲気がある。
  こちらが目当ての施設。名高い観光地にしては入浴料が510円と安く、ちゃんと休むスペースもある。そして何より、露天風呂が広い! 15畳分くらいあるのではないだろうか。泳げるレベルだ。今回は取材で来ているのでなんとなく落ち着かない部分もあったが、その気になれば1日のんびり過ごすこともできそうな施設だ。
  鬼怒川公園駅付近の跨線橋上から。こういう眺め、好きです。この写真ではわかりにくいけど、駅を出るところでポイントを通過するので、列車がグキグキと曲がっている。ギーギーキシキシと音をたてながら通過していく様は、なかなか見応えがあった。
  最後の一枚。鬼怒川温泉は、鬼怒川の両岸に広がっている。当然、随所に鬼怒川を渡る橋が架けられているのだが、中にはこのような歩行者専用の吊り橋も多い。谷が結構深いので、グワングワン揺れる吊り橋はなかなかスリリングだ。こういうところとか、もっとスポットを浴びてもよさそうなものだけどなぁ。意外と知られていないのではないかと思う。勿体ない話だ。

戻ります。