倉庫120:取材ついでに星ブラツアー

  新南口から代々木へ、そしてバスタ新宿へ。新宿の高速バスターミナルは、大きな進化を遂げた。かつて西口界隈から発着していた便もすべてバスタに集約されたことで、利用者としては迷わずとにかくバスタへ行けばいいということになったし、また周辺の道路事情も改善された(路駐するバスなどが減ったので)。今後は、チョコチョコとここから旅立つことになるのだろう。
  一路、大阪へ。大阪のバスターミナルも、新宿と同じようにタワー型になっている。しかし、バスタ新宿ほどのキャパがないのか、LCC系の夜行バスはターミナルではなく路上発着のまま。この辺りが、東京と大阪の違いなんだな。
  写真は、かつての大阪駅桜橋口バスターミナル。現在は、ロータリーとタクシープールになっている。
  まずは、駆けつけ1杯。新大阪駅在来線改札内「浪花そば」で、名物の新大阪そばを。リニューアルされて以来、初の実食となるこの店、かつての名物は基本的に継承されている。たこ焼きそばは土日祝限定メニューになってしまったが。
  新大阪そばは、うどんつゆに中華麺を合わせたメニュー。写真では天かすが丼全体に広がっていて麺が見えないけれど、この下には中華麺が隠れている。うどん出汁と中華麺の相性については、今さら疑うべくもないだろう。問題なく美味しい。
  今回は駅そばの実食数が多いので、ちょっと急ぎ足気味に紹介を。京橋駅から歩き始めて、やって来たのは地下鉄の都島駅。大きな交差点の角近くに、「こっぺ」という昔ながらの立ちそばがあった。喜び勇んで、きざみそばをいただく。
  これこれ、私が好きなきざみそば。刻み揚げがふっくらしていて、つゆをたっぷり吸ってジューシーになるタイプ。しっかりと歯ごたえのある刻み揚げも悪くはないのだけれど、私はこちらを期待して注文することが多い。
  続きましては、布施駅「都そば」(第2布施店)のスタミナそば。天玉を「スタミナ」と表記するのは、大阪ではお馴染み。天はドンベ、玉子は先乗せで、白身が白濁している状態で提供。ドンベは店揚げのかき揚げに比べて油が軽いので、ドンベを食べたくてドンベが出てくるぶんには、これはこれで良し。
  今日はまだまだ、行きますよ。鶴橋駅「鶴橋庵」で、きざみそば。先に紹介した「こっぺ」のきざみそばと見比べると、一目瞭然。ふっくら感があまりない。このきざみそばがまぁ平均的なスタイルで、もっと固い刻み揚げをトッピングする店もある。油揚げを刻んで乗せるだけで、店内で調理をしているわけではないメニューなのだけれど、店ごとにけっこう違いがあるものなのだ。
  あべのハルカス。大阪は、東京に比べて高層ビルが少ないので、この1棟だけがズドンと突き出ていて、実際の高さ以上の威容を誇っている。展望台があるんだけど、特に昇りたいとは思わない。私は、地上の方が好き。
  今日最後の一杯は、天王寺駅と直結しているあべのキューズモール内にある「松屋」のかき揚げそば。今度は、ドンベではなく具だくさんのかき揚げを食べてみることに。東京で暮らす者にとってはこちらの方が落ち着くというか親しみが湧くもの。でも、だからいいというわけじゃない。その時その時、食べたいものを食べる。これが一番。これ、280円。この安さには、毎度のことながら惚れてしまう。
  新今宮の木賃宿で一泊して、2日目。今日も朝から駅そば三昧。まずは朝食がてら、天王寺駅「麺家」で朝定食を。かけそば(天かす入れ放題なので、事実上たぬきそば)にご飯・生卵・昆布の佃煮が付いて、320円。何なんだ、この安さは!
  今回の旅の主目的は、実は駅そばではなく、こちらのお店。京阪本線の樟葉駅から徒歩5分ほどのところにあるお好み焼き&たこ焼き店「あじさい」。
  この店で、ご当地焼きそば「枚方塩こんぶ焼きそば」を扱っているのだ。塩こんぶといえば「くらこん」。くらこんの本社・工場がここ枚方市にあることから、街をあげてご当地B級グルメとして普及を進めているわけだ。
  枚方塩こんぶ焼きそば(右)と、せっかくなのでたこ焼き(左)も。店内でも食べられるのだが、先客ゼロであまり落ち着かなそうな雰囲気だったので、テイクアウトに。近所の公園のベンチで食べることにしました。
  見た感じ、塩こんぶ焼きそばは自分でも作れそうだなと思ったのですが、帰ってから見よう見まねで作ってみたら、やっぱり味覚的に敵いませんでした。簡単そうに見えても、プロはプロ、素人は素人ですね。おそらく「くらこんの塩こんぶ」のほかにも“秘伝の塩だれ”的なものを入れているのではないかと思います。塩こんぶだけの味付けでは、ここまでのキレとまろやかさは出ないと思うので。うん、なかなか美味しかったです。
  もちろん、くらこんの塩こんぶも、たっぷり入っています。
  ついでに買ったたこやきも、なかなか。外側はカリッとしていながら、中はふんわりクリーミー。焼き加減が絶妙です。
  これで今回の旅の主目的は果たせたわけですが、時間的にだいぶ余裕があるので、ずんずん歩きます。枚方市駅をスタートして、京阪交野線に沿って歩き、終点の私市駅から20分ほど、ほしだ園地まで歩きました。この辺りまで来ると、結構自然が豊かですね。大阪は東京に比べて平野部がだいぶ狭いので、気軽にこのような緑豊かな環境の場所に遊びに行けます。いいなぁ。
  ほしだ園地には、なかなか難易度の高そうなボルダリング場もありました。
  ほしだ園地のハイライトが、これ。歩行者専用の吊り橋「星のブランコ」です。わりと堅牢な造りなので、歩いて渡ってもそれほどぐわんぐわん揺れるわけではありませんが、なんたって規模がでかい。なかなかスリリングです。
  正面から見ると、こんな感じ。自転車・バイクでは渡れない旨の注意書きが出ています。まぁ、当たり前ですよね。
  橋の半ばからの眺め。結構山深いです。身も心も洗われて、良いリフレッシュになりました。
  最終の3日目。今日1件公式取材があって、その後は帰りの夜行バスの時間までひたすら駅そば巡り。まずは、大阪駅「汐灯」のえび天そば。えび天は、思ったほど豪華なものではなかったですね。値段が安い(370円)ので、当たり前といえば当たり前ですが。揚げ玉は、無料で入れ放題です。
  続きましては、阪神野田駅「戎屋うどん」のきつねそば。この店、ずっとうどん専門だと思っていました。しかし、モーニング時間帯(11時まで)に限り、そばも食べられるのです。公式取材だったためこの場ではあまり多くを語れませんが、喜びひとしおでした。
  まだまだいきます。お次は、針中野駅「あめや」の天ぷらそば。大阪では具なしの「巨大たぬき」を天ぷらと称する店が多いですが、ここもそれに近いです。ただ、微妙に四角形っぽい形状といい、外側がカリッとしていて中の方がふわっとしている食感といい、ほかの店では出会ったことがないものでした。自家製なのではないかと推察します。昭和の面影が色濃く残る店の雰囲気も含め、なかなか印象力のある一杯でした。
  さらに、河内天美駅「なかの」でも一杯。写真を見るときざみそばのように見えると思いますが、実はこれ、月見そばです。刻み揚げはサービストッピングなんですね。玉子がネギに隠れてしまっていることもあり、見た目には完全にきざみそば。これはこれで、面白い一杯でした。
  もう一杯いきましょう。三国ヶ丘駅「南海そば」で、肉そばです。肉は、関西らしく牛肉ですね。脂身が結構あるのでメタボを気にする人にはオススメできませんが、旨味は濃厚で美味しいです。この店は、夕方以降は一杯飲み屋「スタンドミクニ」になる二毛作店です。
  夜行バス乗り場に着いて、まだ少し時間があったので、近くの「すき家」で牛丼をいただきました。私、普段は滅多に牛丼屋に入らないんです。あまり食べたくならないというか、牛丼が食べたくなっても立ちそば店の牛丼を食べてしまうというか。でも、旅に出ると、帰り間際に無性に食べたくなります。旅先では1日に4杯も5杯もそばを食べるので、体がこういうものを欲するんでしょうかね。七味と紅生姜をバシバシにして、一気に掻き込みました。
  今回利用した夜行バスは、VIPライナー。LCCなのですが、専用の待合所を備えています(一部の乗り場のみ。今回は難波から乗車)。待合室内にはコーヒーの無料サービスがあって、携帯の充電もできるので、何かとありがたいです。でも、タダだからといってコーヒーを飲みすぎるのは禁物。バス車内にはトイレがありませんのでね。最初の休憩地まで我慢できる程度にとどめましょう。もちろん、乗車前にトイレに行っておくのも忘れずに(待合所内にトイレがある)。

戻ります。