倉庫104:とどめの九州MESツアー

  単行本『鉄道旅で「道の駅“ご当地麺”」』のための全国取材も、九州を残すのみ。九州は車で行くよりも飛行機&電車を利用した方が安く早いので、まずは福岡へひとっ飛び。
  例によって夜行の空港シャトルバスを使って、成田へ。成田の第3ターミナルは、初ですね。ビル内のフロアは動線が色分けされていて、なんだか陸上競技場のトラックみたい。で、ベンチの類が足りていないですね。前夜のうちに空港入りして、ベンチで仮眠をとる人が多いんですね。第3ターミナル発の便は早朝便が多いからでしょう。もう少し、席を増やしてほしいものです。
  博多駅で、まずは景気づけに一杯。博多駅一番街の「因幡うどん」で、ごぼう天そばです。ドンベの上にスライスごぼうを4枚貼りつけた、独特なごぼう天です。ごぼう天としてはとってもジャンキーなものですが、単純に「そばに乗せる食べ物」としては悪くないです。
  それにしても、博多にあって、なぜ因幡? 因幡(鳥取県)らしいメニューがあるわけでもなく、「あごちくわ」が乗っているわけでもありません。てか、鳥取って、うどんが名物でしたっけ?
  少し街歩きをします。西新界隈では、こんな場所を発見しました。長谷川町子さんが、「サザエさん」連載開始当時に住んでいたんですね。当時はこの辺りに海岸線があったようで、毎日海を眺めていたからこそ「海家族」のアイデアが浮かんだんでしょうね。
  本日の2杯目は、またしてもごぼう天。九州に来ると、「丸天」と並んで、食べたくなるんですよ。店は、西新中央商店街の「大徳屋」。一見すると惣菜販売店ですが、実はイートインが可能なんです。
  こちらは、単独揚げですね。私は、ごぼう天としてはこちらの方が好きです。ゴボウの土臭さに、心ゆくまで浸れます。
  博多に戻って、ラーメンを食べます。実はこのとき、たまたま友達が博多に遊びに来ていて、「じゃあ合流してラーメンでも食おうか」ということになった次第です。
  店の名前もメニュー名も値段も、覚えていません。唯一の記録が、この写真。一杯食べる分には美味しいんですけどね、何軒も巡ろうとは思わないですね。味が濃すぎて、飽きてしまいそうなので。
  初日は、筑肥線唐津駅で寝袋野宿。翌2日目は、松浦鉄道(MR)などを使って長崎方面へ行きます。今回の旅では、初めて「旅名人の九州満喫きっぷ」を使ってみました。青春18きっぷよりも少し割高ですが、JR以外の路線にも乗れ、通年販売しているのがありがたい。18きっぷだと、ついついJR以外の路線から目をそむけてしまいますのでね。
  なお、今回の旅は基本的に単行本のための取材です。本記録においては、仕事にまつわる部分はカットしていきます。ところどころ早足になりますので、ご了承ください。
  肥前七浦駅から、歩いて道の駅【鹿島】へ。その道中には、有明海の干潟を望むことができます。行きの時点では、目の前全体が干潟になっていたのですが……
  道の駅で小一時間を過ごして肥前七浦駅に戻るころには、一面が海原になっていました。上の写真と並べると、干満差のすごさが分かります。有明海は干満差が大きいことで有名ですが、私はどうして場所によって干満差に違いが生じるのかがイマイチわかりません。
  【鹿島】には、入場無料のミニ水族館があります。クラゲって、自然界で見るとキモいけど、水槽の中で見ると可愛らしいですよね。
  2日目は、筑前山家駅で寝袋野宿。3日目は、筑豊方面を探索します。まずは、朝ごはん。平成筑豊鉄道松山駅にほど近い「立喰い生麺」で、明太天そば。写真では、丸天のように見えるでしょう。しかしこの丸天には、明太子がたっぷり練りこまれているのです。
  これ、なかなかおいしいです。かつて福岡空港で食べた「明太そば」(丸天そばの上に明太子を乗せている)に比べて違和感が少ないし、明太子がしっかり茹だっているのでプチプチと弾ける食感が印象的。明太子をそのまま乗せるよりも、よっぽど強い存在感を発揮します。
  続いて、田川後藤寺駅近くの「無法松」で、肉々そば。以前にこの街に来たときにはなかった店なので、最近オープンしたんでしょう。やや高めなのでぎりぎりですが、準駅そばと認定できる店です。
  「肉々」というくらいだから、もっと山盛りで出てくるのかと期待していたのですが……。これで800円だったら、丸天500円にしておけばよかったと後悔。味は悪くないですけどね。牛すじ肉で、神戸の「ぼっかけそば」に近い味わいです。おろし生姜が入っている点が違いますけど。
  もう一杯行きましょう。JR日田彦山線歓遊舎ひこさん駅に併設されている道の駅の麺処「ふかくら庵」で、鮎そばです。鮎は、塩焼ではなく甘露煮です。まぁ、こういうB級そば店では、塩焼を乗せるのは難しいでしょうね。甘露煮は、おそらくレトルトでしょう。
  でも、甘露煮ならではの利点もあります。それは、骨も頭も鰭も尻尾もやわらかく、食べられないものなど何ひとつないということ。川魚に特有の臭みもほとんどないので、万人受けしそうな味覚です。
  夜明薬湯温泉でひとっ風呂浴びて、日田へ。日田駅、知らないうちに改築されて、ずいぶん印象が変わりましたね。写真は、駅の待合室です。もはや、おしゃれなカフェですね。こんな場所でくつろいだら、電車に乗るのが億劫になってしまいそうです。
  3日目は、JR豊肥本線竹中駅で寝袋野宿。翌朝一番の列車で東へ進みます。
  JR九州の列車って、おしゃれな車両が多いですよね。木目調の座席を配した列車が「通勤列車」として走っているし、こちらの列車も座席がカラフル。観光列車も多く導入されているし、JR九州の意欲が伝わってきます。JR北海道も、後ろ向きなマイナーチェンジばかり考えないでこのくらい頑張ればいいのに。
  豊後竹田駅で、時間調整のために途中下車。後の行程を考えると、ここで少しばかり時間をつぶした方がいい、というわけで。
  豊後竹田というと、滝廉太郎「荒城の月」の舞台として知られる岡城址が有名。しかし、そこまで歩く時間はないので、今回は街なか散策だけ。すると、「廉太郎トンネル」なるものを発見しました。中を歩くと、「荒城の月」をはじめとした滝廉太郎の曲が、オルゴールの音色で流れます。もちろん、通行無料です。
  豊後竹田駅の背後は、断崖絶壁になっています(写真はホームから撮影)。そして、「落門の滝」が望めます。これ、人工的に作った滝らしいですが、駅前でこのような眺めを楽しめる場所はなかなかないですね。しかも、秘境駅ならともかく、豊後竹田はそれなりに大きな街なので、なおのこと印象的です。
  豊後清川駅で下車して、道の駅【きよかわ】へ。仕事での訪問なので詳述は避けますが、単行本では紹介できなかった「きなこソフトクリーム」の写真を。私、ソフトクリームが大好きなんです。特に、ご当地もの。見つけると、たいてい買ってしまいます。
  九州一標高が高い波野駅。ここから、熊本県の探訪に入ります。
  阿蘇駅で下車。駅のすぐ隣に、道の駅【阿蘇】があります。こちらでは、阿蘇のあか牛を100%使っているという「阿蘇バーガー」を販売しています。私、ご当地バーガー大好きなんですよ。見つけると、つい食べてしまいます。
  こちらは、阿蘇チーズバーガー600円。ブランド肉使用だけあって、いい値段しますね。しかも、かなり大きいバンズに対して、ビーフパティはミニマム。ちょっとアンバランスですね。見た目にこだわった結果なのかもしれませんが、バンズの大きさをビーフパティに合わせた方がいいと思います。
  立野駅で南阿蘇鉄道に乗り換えて、阿蘇下田城ふれあい温泉駅へ。ここには、「エキナカ温泉」があるんです。浴槽1つだけの小ぢんまりとした施設ですが、換気窓の外がすぐホームになっていて、列車の発着を感じながら湯につかることができます。
  4日目は、鹿児島県に入って、肥薩おれんじ鉄道出水駅で寝袋野宿。翌5日目は、いったん熊本県側に戻って、水俣駅近くの「カネヤマうどん」で野菜かき揚げそばをいただくところからスタートです。
  すごく雰囲気のいい店なんですけどね、かき揚げが冷凍ものだったのが少し残念。
  水俣駅構内の待合室は、こんな感じになっています。これ、「いわし籠」を待合用に改造したものです。いわし籠とは、カツオ漁の餌となるカタクチイワシを生きたまま運ぶためのもの。イワシを入れて、漁船で曳航するんでしょうね。全国的に見ても珍しいものだそうです。
  5日目は仕事に明け暮れたので、快速通過しましょう。JR指宿枕崎線宮ヶ浜駅で寝袋野宿して、6日目は鹿児島市電でスタートします。
  写真は。市電谷山駅。新旧の車両が並んでいて、ちょっとした博物館のような光景です。
  JR日豊本線財部駅で下車。駅舎内に蕎麦屋が入っていましたが、駅そば認定できる店ではありません。しかも、この日は定休日。
  しかし、駅歩6分ほどの県道沿いに、準駅そばの「よいやんせ」がありました。曽於市のシルバー人材センターが運営する、とてものんびりした雰囲気の店です。
  見ての通り、麺が短く切れてしまっています。つなぎがとても弱い麺です。おそらく、手打ちなのでしょう。味は悪くないですが、歯ごたえはもう少し欲しいかな、と感じました。
  小皿は、下が自家製のお新香で、上はこの地域の郷土料理「がね」。かき揚げとお好み焼きとサーターアンダギーを合わせたような、おやつ感覚でも食べられるものです。サツマイモがたっぷり使われています。
  南宮崎駅1階の「ライオン」でも一杯いただきましょう。メニュー名は、「そば」。要するにかけそばということなのですが、実際にはミニかき揚げとゆで卵スライス、そして花形カマボコが乗ってきました。カマボコがとってもチャーミングですね。なかなか駅そばにはない色使いです。
  味覚的には、ミニかき揚げにカレー風味が付いていて、茹で卵から黄身が溶け出して、さらには写真では確認できませんがオレンジピールまで乗っていて、香りのカオスでした。
  お隣の宮崎駅「三角茶屋 豊吉うどん」でも、一杯。こちらでは、うどんをいただきました。天ぷら(この店では、さつま揚げ様のものを指す)と天かすのトッピングで、メニュー名は「天かうどん」。変な名前。
  九州ツアー最後の夜は、JR日豊本線大神駅で明かします。寝袋野宿です。結局、6泊7日の行程すべてが寝袋野宿という結果になりました。いや〜、自分でいうのもなんですが、元気ですね。旅に出ると、俄然元気になります。普段からこのくらいバイタリティがあれば、もっといろいろなことに取り組めそうに思うのですがね。
  最終日。朝食にと思い、未食リストに入れていたこちらの店に行ってみるも、休み。平成筑豊鉄道下伊田駅から徒歩5分ほどのところにあります。また次回以降、ですね。
  ホオズキはまだ、緑色(平成筑豊鉄道金田駅付近)。
  仕事はすでに全部終え、あとは帰りのフライトまで時間をつぶしつつ駅そば巡りです。まずは、折尾駅西口の「東筑軒」で、ごぼう天そば。
  これこれ。この感じのごぼう天が好きなんです。かしわ(鶏肉)との相性もいいですね。なんたって、「鶏ごぼう」という料理があるくらいですから。
  最後の一杯も、ごぼう天そばです。こちらは、博多駅3・4番ホームの「博多ホームうどん店」。こちらも、かしわ入り。うむ、苦しゅうない。東筑軒のごぼう天に比べるとやや痩せ型ですが、基本的には好きなタイプです。鶏肉のカットが大きく、味付けが薄めなので、なおのことごぼう天にぴったりマッチしていました。
  フライト間際の福岡空港。こちらも、ベンチが不足していますね。福岡に限らず、各地の空港がLCCの就航で便利になるのはいいのですが、どうも施設の整備が追い付いていない印象を受けます。
  飛行機に乗るときって、結構早めに行くじゃないですか。バウチャーにも「90分前に来て云々」と書いてあるし。で、それを真に受けて早めに行くと、この立ちっぱなし攻撃。もうちょっと、なんとかしてほしいですね。年末年始とかならまだしも、どちらかというとオフシーズンなんですから。

戻ります。